TWITETTA!

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
ネゴシエーター登場。または巌流島@シカゴ。
というわけで、ビジネススクールの方で受けることになった授業、「ネゴシエーション」の第一回が終わりました。冬学期最初の授業です。

本来所属する学部での授業はバスに乗って45分。ダウンタウンから離れたEvanstonで行われているのですが、この授業はダウンンタウン校舎で受けることになりました。

我が家から歩いて20分。なんと快適な。

今年こそは寒さが厳しいと聞いていたのに、一向に寒くならないシカゴのダウンタウンをテクテク歩き、校舎に向かいます。

ハワイでのリラックスした休日から一転、再び地獄の日々かと思うと身の引き締まるような思いがします。

しかも他学部での授業。自分の学部では知り合いも出来、緊張はするものの自分の立ち位置がある程度ハッキリしているのに比べ、こちらは未知の世界。気分はまさに転校生。

おまけにその学部ってのが全米でもトップランクの常連であるビジネススクール。これまで聞いて来た数々のエピソード、有名教授の名前が頭をかすめ、緊張に拍車をかけます。

しかし、私がひっそりと抱いていた希望が一つ。

私の所属する学部と比べ、ビジネススクールの方は遥かにインターナショナルスチューデント(要するに留学生)が多いと聞いています。少なくとも私の学部みたいに、全部合わせて3人という、「何この核家族」みたいなことは無いわけで。ってえことは、私のとったクラスにも留学生がいる可能性が高い。上手くすればその生徒とチームを組んで、なんとかやり遂げることが出来るかも知れません。

そんな一縷の望みを抱えながら、校舎にたどり着き、指定された教室の扉を開けます。

クラスメイトは全員アメリカ人でした。

神様、本当にいつも意地悪してくれてありがとう。

授業が開始。生徒がそれぞれ簡単な自己紹介(お約束)したあと、教授からコースの説明が行われます。教授の英語は比較的分かりやすく、時折ユーモアも混じり(よく分かんないけど)、良い雰囲気。

お?意外に楽しめそうかも。

と、思ったのもつかのま、授業開始30分後、おもむろに教授がスクリーンに名簿を映し出しました。どうやらクラスメイトをペアしたリストのようです。当然私の名前も入ってます。

「はい。それでは早速、ネゴシエーションのエクササイズを始めます。」

「事前に、こちらで売り手と買い手、二人一組のリストを作っておきました。それぞれの役割ごとに必要な情報が書いてあるペーパーをここに置きますので、各自、席に持ち帰り、5分で読んで理解すること。」

「その後はペアごとに個室を用意してあるので、指定された部屋に二人で入り、45分のネゴシエーションを行って下さい。」

「取引がまとまる、まとまらないに関わらず、時間が来たらこの教室に戻って結果を報告するように。ハイ開始」

うひー。

ワタワタしながら自分の担当のペーパーをゲットし、猛スピードで読む始めます。ドキドキ言ってた心臓は今やフル回転。ドドドドドドドドドドドド。荒木飛呂彦の世界か、はたまた階段落ちのオノマトペ。

焦る脳味噌を裏切るように、英語の読解能力は快調にエンストを起こし、視線はツルツルと紙の上を滑って転んで。ああもう。一体自分が何の役割なのかも分からない。私は誰。

「あ!ガスの元栓閉めてくる忘れました!帰って良いですか!?」と叫びたくなる気持ちを抑えて集中力の尻を必死で蹴り上げます。

なんとなく理解。

ケースには守秘義務があるので詳しくは書けませんが、どうやらとある中小企業が売却を考えている工場施設に、大企業が興味を示しているとのこと。私はその中小企業のCFOと言う役割らしい。

一応初授業までに、ネゴシエーションの教科書を読んでおくようにという指示があったので、ネゴシエーションの基礎コンセプトとか取るべき戦略については多少の知識がある筈なのですが、活用する精神的余裕がありません。

分からないところは無理矢理読みとばし、「これは譲れんだろう」という条件らしきところにだけ黒々とアンダーラインを引くと、指定されたネゴシエーション用の個室に向かいます。超不安。

勝手が分からない校舎の中を散々徘徊し、小部屋に駆け込みます。さあ勝負!

と。

いません。相手が。

私は遅刻してない筈。

相手が遅れてます。

これってどうゆうこと?

ハッ!

これはまさか、既にネゴシエーションが始まってるということでしょうか??

きっとそうだ。そうに違いありません。

これはかつてあの剣聖宮本武蔵が、巌流島の決闘において、剣豪佐々木小次郎に使ったという戦法と全く同じ。

ここで敢えて遅刻することで、精神的なダメージを私に与えようと言うのでしょう。

全米トップビジネススクールの生徒、五輪書を英語版で読んでいても不思議はありません。きっと。多分。おそらく。

うぬぬ。おのれ。日本人相手にこしゃくな真似を。

でも、ここで焦らされたら私の負けです。

折角なので、この時間を有効につかってさっきのペーパーを読み返すことにしました。

えーと。ところで私の役割ってなんだっけ。(←全然読めてない)

遅れること5分。今回の私のパートナーが登場。おのれ武蔵。

彼の片手には、ここに来るまでの間に舟の櫓を削って作った大振りな木刀、

ではなくホカホカと湯気を立てるコーヒーのカップが。

「いやーごめんごめん。遅くなっちゃって。コーヒーのところが混んでてさ」

なんだか拍子抜け。

「あー・・・。いえいえ。とんでもない。初めまして。私はTwitettaです」

「よろしくね。僕はS。グラットゥーシーユー」

緊迫のの5分間が嘘のように、和やかな雰囲気で会談が開始。

互いの(ロールプレイでなく、現実世界の)自己紹介やら雑談をすること10分。

場も暖まったところで、パートナーから買値のオファーが。

「うーんとね。一応今回のケースについては、この値段で、60日以内の現金払いで考えてるんだけど。他の条件はこんなんで、どうかな?」

・・・・。

なんだか凄く魅力的なオファーなんですが。

少なくとも先程チェックした「絶対譲れない条件」は軽く越えてます。

私「あら素敵な申し出。えー・・・本当にこれでいいのデショウか?」

S「うん。あまりアグレッシブなネゴシエーションはしたくないんだよね。これでこちらの要件には合うし。とりあえず早く取引をまとめたいんだ」

私「あー・・・。そう・・・ですか」

S「問題あるかな?充分魅力的な条件だと思うけど」

私「あー・・・。そう・・・です・・・ねぇ・・・。じゃあこの線で」

S「オーケー!」

その他細かい条件を確認して、契約書代わりのペーパーにサインをし、円満に取引終了。45分の制限時間が10分近く余ってます。

S「・・・さて。じゃあ休憩にしようか。また後ほど教室で」

足取りも軽く出て行くSを見送りながら、なんかどっか間違ってるような気もする私。

間違いに気付いたのは個室を出た後でした。

「・・・俺達、全然ネゴシエートしてないじゃん。」

その後の教授に対するケース説明で、Sと二人で気まずい思いをしたのは言うまでもありません。

そんな感じの授業でした。

とりあえず授業の内容は面白いんですが、毎度こんなに心臓に負担をかけると思うと先が思いやられます。

ではまた。
【2007/01/03 23:24】 | LOC涅槃通信 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<貢献の仕方 | ホーム | 困ったら「じゃんけんで決めよう。」と言おう。>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://twitetta.blog39.fc2.com/tb.php/333-1b042dc0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。