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ちょっとした共犯関係。
爆音で目が覚めた。

このアパート、古い上に、フローリングなので、どんなに足を忍ばせてもギシギシと鳴る。ドアをあければキィーと言い、ノブを回せばギョギョギョと叫ぶ。

クラシックな生活音とともに、そこかしこで歴史の重みが可聴音域外のウーハーを効かせてる、そんなアパートですが、こんな爆音は初耳。

なんだなんだと思ってドアを開けると、そこにはドデカイ掃除機を抱えたルームメイトのRが。

それで気がついた。

今日から彼女のボーイフレンドが来るのだった。日程は1週間かそこら。よく聞いてなかったので覚えてませんが。

ここに来て1ヶ月近くが経とうとしてますが、掃除をしてる彼女を見たのは初めて。てかこの家に掃除機があることすら知らなかったよ。どこに隠してたんだ。そして、なんで俺は今まで埃だらけの部屋で起居してたんだ。

以前も書きましたが、私のルームメイトは結構ルーズ。シンクに食べた食器が死んでいるのを見ることは日常。生ゴミ入れの口が閉まらず、緑色の口臭が漏れているのを発見するのも珍しくありません。

私を個人的に知ってる人であれば、私の「片付けられなさ」も良くご存知でしょうが、そんな私が掃除したくなるくらいのレベル。その緩さはなんとなく想像がつくかも知れません。

まぁ、その適当っぷりが居心地の良さでもあるので、別に文句を言ってるわけじゃありません。本当に人柄は良いですしね。

そんな彼女も、ボーイフレンドが来るとなると、やはり一念発起、片付けとかするのですな。

恋って面白いもんだ、とか思いつつシャワーに入り、バスルームの扉を開けると、なんだか人影が目の前に。

うお、っと思って見てみると、バスルームに面した廊下の壁に巨大なオブジェが。1.5m四方の額縁から、30cmほど半身を乗り出したような造りになってるその姿はちょっと異様。なんなんだこれは。こんなもんあったっけ?

忙しそうに掃除をしているRに尋ねると、前から飾ろうと思ってたとのこと。へえ。「いいデザインでしょう?」へえへえ。

リビングに行くと、そこの壁にも途方も無い大きさのリトグラフ風の壁画が掛かってます。
「ティファニーで朝食を」のオードリー・ヘップバーンのポスターを模したもののようです。どこにあったんだこんなもん。

そしてリビングのコーヒーテーブルの下には真新しいカーペットが。
確か昨日までは何も敷いてなかったような。

て。おお、これは以前、部屋を借りる前に送ってもらった写真に写っていたやつだ。住み始めたときに、何か違和感を感じていたが、これが無かったのね。この間違い探しはおじさん気がつかなかったよ。

ほうほうと思いながらソファーに座ると、その横には大きな花瓶と観葉植物まで。

山積みだった郵便物も全て姿を消しています。

当然、シンクもピカピカ。いつもは方々に散らかっていたキッチンペーパーの残骸も、コーヒーを飲むたびに使われては放置されてたスプーンもどこかに。

俺が住み始めて、今日が一番奇麗になってる。

しかも、殺風景だった部屋が、微妙にアーティスティックな薫りすら漂わせている。

少なくともそういう努力は感じ取れる。

日頃は、結構緩い生活態度の彼女も、やっぱりボーイフレンドが来るとなると気合が入るんですね。

俺が来たときはそんな歓迎ムードは全く無か・・・いや、まあそんなことを言うのは野暮だ。

すると、どこからかポコポコと太鼓の音が。

見ると、小さい民族楽器風の太鼓を抱えたRが、リズムを刻みながら地下室からの階段を上ってきました。

「どうしたのそれ?」

「これはね、ネパールの民族楽器なのよ。有名な。」

「へー太鼓やるとは知らなかった」

「いや、全然やらないけど、彼が音楽好きだから。歓迎の証みたいなもの」

いまひとつ良く分からないが、まぁよしとしよう。意気込みは買うよ。

家中を忙しく動き回る彼女を残し、その日一日を学校で過ごした私。

真夜中近く、家に帰るとボーイフレンドが到着していたらしく、彼女の部屋からは楽しそうな笑い声が聞えてきます。

なんとなく妻のことを考えながら、コーヒーを入れようと台所に行くと、そこには地獄。

食べ散らかした食器、料理につかったフライパンが弁慶の刀狩りのように、シンクから突き出して汚れた油をたらしてます。

床にも塩だか砂糖だか、粉末状のものが散っており、きっと何かが入ってたビニール袋も拾われることなく、恨めしげにこちらを見つめてたり。

圧巻だったのは飲み残したティーカップの数。ひい、ふう、みい・・・11個!

11人いる!って、萩尾望都か。

他にもゲストが来るとは聞いてません。1日家に居ただけで、君ら一体、何杯飲んだんだ。てか飲むたびに新しいの使うな。

その数を証明するように、シンクの脇には、沢山の濡れたティーバッグが、溺死した鼠のように転々とその屍をさらしています。大量虐殺。あぁミッキーなんでこんな姿に。

朝のピカピカ台無し。

なんかRのイメージ戦略が心配になってきた。

武道の試合が一礼に始まり、一礼に終わるように、後片付けがきちんとされてないと、なんつーかその人の清潔さレベルもバレるんじゃないでしょうか。

私も出来ないからこそ、出来ない人の性格は良く分かる。そう、ボクは頑張っても出来ない子。

常日頃、履いてた靴下を丸めて馬糞状にしたまま放置し、妻に6年間、叱られ続けても直らない私はそう考えます。母親の分も入れたら30年以上、直らないものは直らない。

これから一週間(だっけか)、どれくらいRが頑張れるのかは分かりませんが、彼女の健闘をを祈りたいと思います。

というわけで、彼女の頑張りに多少なりとも貢献しようと、私は彼らの分を片付けてベッドに入った。

ではまた。
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【2007/10/21 09:51】 | エヴァンストンで一人 | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
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